財団の紹介

日本菌根菌財団設立趣意書

世界の人口が、30年後には100億人近くになることが予測されています。当然、増えた人口を養うための食糧の確保は重要な案件でありますが、75億の人口を抱える現在でも食糧の分配が必ずしもうまくいっておらず、先進国とそれ以外の国々、また先進国においても富裕層と貧困層のあいだで食糧配分のミスマッチが起こり、9人に1人が飢餓に苦しんでいます。

一方、化学合成農薬や化学肥料の大量使用により、環境汚染や人畜への悪影響が深刻な問題となっており、消費者が求める安心・安全で持続可能な食糧の生産技術を早急に構築していくことが望まれています。

私たちは、地球環境の保全および健康で豊かな食生活の実現のため、4億6千万年前から植物と「持ちつ持たれつ」の関係、つまり「共生」を築き上げて、現在の植物の生育にも多大な貢献をしている菌根菌と、その胞子内や周辺で、窒素固定能、リン溶解能、病虫害抵抗性などを有するパートナー細菌が生息し、協働して植物の成長を助けていることに着目し、研究と普及啓発を行ってきました。

その結果、菌根菌とパートナー細菌を利活用した農業生産技術は、すでに世界的に認知されてきてはいますが、一方では拡がりはまだ遅々としたものでしかありません。

私たちは、この農業生産技術を利活用し、安心・安全で持続可能な(3S)作物生産(Safe, secure and sustainable crop production)を進め、真の緑の革命を目指すために「一般財団法人 日本菌根菌財団」を設立いたします。

本財団では、菌根菌の見える化を進め菌根菌の働き方と使い方の普及啓発、菌根菌とパートナー細菌を提供することによる農業生産の拡大、3S作物生産による広範な作物の栽培技術の確立、生産された農産物を利用しての自然エネルギー生産、未来を担う子供達や新たな研究者への支援などを行って参ります。

本財団の趣旨をご賢察いただき、是非とも多くの賛同者が加わり、一歩一歩着実に真の緑の革命が進んでいきますことを念願するものです。

一般財団法人 日本菌根菌財団

理事長 石井孝昭

ルワンダ国における有機栽培のマカダミアナッツ園

AMFとPBを接種して養成した接木苗を圃場に定植後、約10か月目の風景

日本菌根菌財団活動宣言

地球環境の保全および健康で豊かな食生活の実現は、全ての人々の根源的な願いであります。

そこで、本財団は、菌根菌が4億6千万年前から植物と共生関係を築いて、植物から光合成産物を得る見返りに、植物の養水分吸収を促進させて生育を旺盛にし、環境ストレス耐性や病害虫抵抗性も付与していることに着目して、この菌の積極的な活用によって、化学合成農薬や化学肥料を削減あるいは不使用にし、安心・安全で持続可能な作物生産や環境保全を実現できるよう活動します。

人々の役に立ち、社会を真に豊かにすることを目指して、本財団は、次のことに取り組みます。

  • 1 菌根菌の見える化技術を活用して、その存在を広く人々に認知して頂くとともに、植物と微生物との「共生」という自然のメカニズムを探求し続けます。
  • 1 大学や高等学校、各種研究機関と連携・交流して菌根菌の効能を最大限に引き出す技術の確立に取り組むとともに、各層の研究を支援して人と環境に優しい農業技術の一層の深化と蓄積を進めます。
  • 1 地域ごとの地理的条件、気象条件、土壌条件などを踏まえて、その地域に合う菌根菌を活用した農業技術と環境保全・修復技術の確立を目指します。
  • 1 菌根菌の活用などで必要な資機材の供給体制を確立するとともに、賛同者・支援者を増加させて、農業生産や環境保全・修復における菌根菌に係る各種改革につなげます。
  • 1 安心で安全な食糧を求めることは消費者の願いとの認識の元、菌根菌を活用した自然・有機栽培によって生産された食糧を通して、健康増進を推進するとともに、地域の特産品の事業拡大を図り、真の地産地消を支援します。
  • 1 地球温暖化や環境汚染など、人類が発生させている生存に関わる問題に対しても、菌根菌の活動を通して「真の緑の革命」を実現する一翼を担うことで社会貢献できるように、財団の総力を挙げて取り組みます。

以上、生涯学習と報徳のまち掛川市において宣言します。

2019年8月吉日

一般財団法人 日本菌根菌財団

財団役員等名簿

区分役職氏名所属等
顧問石川 嘉延前静岡県知事
理事(設立者)理事長石井 孝昭会社代表、元愛媛大学教授、元京都府立大学教授
副理事長伊村 義孝会社代表、前掛川市副市長
松浦 孝裕会社代表
小崎 隆志会社代表
大林 修一会社代表
橋本 健二一般社団法人代表理事
評議員(他1名)天内 和人徳山高等工業専門学校副校長、教授
松原 陽一岐阜大学応用生物科学部准教授
野澤 汎雄会社代表
家政 覚会社重役
米田 基人自営、京都大学協力研究員
監事森川 肇元会社員
事務局長廣畑 雅己元地方公務員