コラム

“Sustainable”という英単語の意味は?

サスティナブルな開発,サスティナブルな社会など,最近,“sustainable”という英単語が様々なところで使われ始めています。ただ,この英単語には,“able to continue without causing damage to the environment”という意味がありますので,“持続可能な”というよりも,“環境にやさしい持続可能な”の方が「持続可能な開発目標」(SDGs)を実践する上で望ましいと思っています。相変わらず化学合成農薬や化学肥料を大量に使っているわが国の作物栽培の現状を鑑みると,今のままを持続すれば良いとしか思えてなりません。サスティナブルな農業を実現するためには、これらを不使用あるいは大幅削減しなければなりません。その実現のためには,菌根菌とそのパートナー細菌,並びにパートナー植物などを活用することです。このゴールは後10年です。

ルワンダ国ユングの森

ルワンダ国ユングの森

(Nyungwe forest in Rwanda)

アフリカの原生林でさまざまな貴重な植物が残っている森です。ルワンダ政府の許可を得て,この森の土壌微生物を分析しましたが,驚くほどの多種多様な微生物が分離・同定でき,sustainabilityの重要性を感じました。

石井孝昭:(一財)日本菌根菌財団理事長